埼玉支部の新井です。

今日は古民家の再築について思うことの話をしようと思います。

埼玉県では川越市が小江戸と言われる様な古い街並みが残っているのは埼玉県民の方なら馴染み深いでしょう。埼玉県の方でなくともテレビで見たことや聞いたこともあるかと思います。

古民家の修理、保全は国では建築基準法では不適格だとされていた古民家を県や市町村が独自に直したりしていました。

しかし正しい直し方。我々再生協会の様に伝統工法のままで免震的構造で直している自治体はいくつあるか私も勉強不足であるためわかりませんが、決して多くはないでしょう。

古民家再生というキーワードで調べても、再築の仕方は業者さんそれぞれで、施工例を見ても「これは古民家の直し方ではないのでは?」と私個人的な私見ですが思ってしまうのです。

古民家に対する耐震工事は、我々は免震的な柔構造のまま行うのに対して、業者や自治体では今の建築基準法に合わせて耐震工事をしますので、柔構造の良さを殺し、無理やり剛構造の耐震性を持たせる所が多く見受けられました。

それではもう古民家とは言えず、剛構造にしてしまったことで100年単位近くの歴史を持つ古民家の寿命をあと30年に縮めてしまっている事をどれだけの方が知っているでしょうか?

これは井上事務局長も仰られていました。古民家には古民家の直し方があるのだと。

私はそれを強く思います。私の親戚にも建て替える前の家は昔ながらの農家の家で、古民家と呼べる古さもあったでしょう。廊下の天井は高くて、壁も漆喰を縫った物だったと思います。そんな家で幼少時代を過ごした私は言いたい。

残せる古民家は是非正しい直し方をして、古民家の寿命を縮めてしまうのではなく、もっと長く遺して行きましょうと。

そしてそんな田舎農家の様なのほほんと温かい古民家があるからこそ、人の心は穏やかに育まれるのではないかと。

ゲームが楽しいのもわかります。私もゲームをやる人間です。でも子供の時くらいは時には泥んこまみれになって畑の土の上で寝っ転がって、日向ぼっこでもするような環境こそ今の世の中には必要になるのではないかとも思っています。

話が逸れました。

とにかく古民家を壊すのは簡単ですが、ちゃんとした管理をして、正しい直し方をして、大変かもしれなくとも日本の伝統を守って行くことが必要なのだと私は思います。。